実習内容・設備

実習内容・設備

大阪物療大学の学内実習では、診療放射線技師に求められる力を「感じる体験」「磨く技術」「支える対応力」の三本柱で総合的に育成します。

第三学年の前期に行われるこの学内実習を通して、学生は臨床現場さながらの体験を積み、専門技術を磨き、患者さんに寄り添う心と対応力を身につけます。

体験患者さんの立場を理解する

学内実習ではまず、患者さんの気持ちや体の不自由さを体験して理解することから始めます。高齢者や患者さんの立場を実際に疑似体験することで、これから医療に携わる者としての「思いやり」や「気づき」を育てます。

  • 高齢者体験

    高齢者体験

    特殊な高齢者体験スーツを着て、階段を上る、杖をついて歩く、お財布から小銭やお札を取り出す…といった日常動作を実際にやってみます。体が思うように動かない不便さを自身で体感することで、高齢の患者さんがどんなことに困りやすいかを知り、接し方のコツや心構えを学びます。

  • VRシミュレーション

    VRシミュレーション

    最先端のVR(バーチャルリアリティ)技術を使って、病院の撮影室を再現したシミュレーションを行います。ゴーグルを装着し、仮想空間で一般X線撮影の手順を練習したり、患者さん役の人との対応をロールプレイします。実際に人体にX線を照射しなくても安全に練習できるので、失敗を恐れず何度でも挑戦でき、リアルな臨場感の中で経験値を積むことができます。

技術プロの専門スキルを磨く

続いて技術(テクニック)の習得です。大学内には実際の病院さながらの高度な医療機器や設備が整っており、学生はそれらを使って診療放射線技師として必要な専門スキルを基礎から応用まで身につけます。難しい専門用語も、実習を通じて実物に触れながら学ぶことで、自然と理解が深まります。少人数制の実習で教員のサポートを受けながら、確かな技術を自分のものにしていきます。

X線CT(コンピュータ断層撮影装置)を用いて、CT検査時に患者さんが受ける被ばく線量の測定方法を学びます。放射線の量を正しく測れるようになることで、検査の安全性について深く理解します。「どのくらいの線量なら安全か?」といった考え方を身につけ、安全第一の検査技術を習得します。

レントゲン(一般X線撮影)の基本的な撮影方法から学びます。機械の操作方法や防護の手順を確認し、安全に配慮した撮影技術を練習します。また、撮影されたX線画像を見て、人の骨や臓器がどのように写るのか画像解剖の基礎も学びます。「ここが肺の輪郭だね」「心臓はこのあたりに映るね」といった具合に、画像の読み方を身につけていきます。

MRI(エムアールアイ:磁気共鳴画像)装置を使った画像撮影について学びます。MRIでは撮影条件(例えば磁場や周波数の設定など)によって画質や撮影時間が変わります。この実習では、どうすれば画像をキレイに撮れるか、撮影時間とのバランスをどう取るか、といったポイントを実際に装置を操作しながら習得します。最新のMRI機器に触れられるのも、本学の設備ならではです。

狭いMRI検査装置に入るとき患者さんは不安になりがちです。そうした不安を和らげる声かけの仕方や、安全確認の手順を学びます。例えば、「いま体調は大丈夫ですか?」「音が鳴りますが驚かないでくださいね」など、検査中のコミュニケーション方法をロールプレイで練習します。機械の知識だけでなく、人への思いやりを持った対応も合わせてトレーニングします。

放射線治療分野の専門実習です。PDD(百分深度線量)やTMR(最大組織比)と呼ばれる、放射線が体内でどのように減衰していくかを示す指標を実測します。専用の測定器具とファントム(人体に見立てた模型)を使い、放射線の線量分布を測定・解析する基礎を学びます。難しく聞こえるかもしれませんが、教員が丁寧に教えてくれるので大丈夫。将来放射線治療に携わる際に欠かせない知識と技術を、今のうちから身につけます。

病院でエコー検査とも呼ばれる超音波検査の技術を習得します。大学の実習室には実際の超音波診断装置があり、学生同士で交代しながらプローブ(超音波を発する機器)を操作する練習をします。肝臓や腎臓はどこにあるかな?と画面を見つつ探り、うまく映し出せるコツを先生から学びます。機械のセッティング方法から画像の読み取りまで、繰り返し練習して検査技術を自信に変えます。

解剖学などの基礎医学の知識も、実習を通して深めます。例えば心臓や大動脈の模型を手に取って観察したり、タブレット上の3Dアプリで人体の構造を確認したりします。教科書の平面図だけではピンとこなかった臓器の位置関係も、立体的に見て触れることで「なるほど、こう繋がっているのか!」と理解が深まります。楽しみながら人体のしくみを学べる演習です。

CTやMRI検査では、検査内容によっては造影剤というお薬を注射して体の中を写しやすくすることがあります。学内実習では、そうした造影剤注入後の処置も練習します。具体的には、自動注入器で造影剤を入れた後に針を抜き、安全に止血する手順を学びます。2014年の法改正で診療放射線技師もこの処置を行えるようになったため、新しく求められるスキルです。模型の腕を使って針の抜き方や止血のしかたを練習し、患者さんに安心してもらえる確実な手技を身につけます。

お腹の検査や放射線治療で必要になることがあるカテーテル挿入の実習も行います。下部消化管(大腸など)にチューブを挿入したり抜いたりする手順を模型を使って練習します。例えば、大腸の検査では腸の中のガスや液体を抜くための管を入れることがありますが、その操作を安全・確実に行う練習です。最初は緊張しますが、何度も練習してコツをつかむことで、自信を持って対応できるようになります。

対応力安全と安心を支える力

医療現場では患者さんに直接接する機会が多いため、技術だけでなく対応力も非常に大切です。学内実習では、患者さんの安全と安心を守るための基本的なケアスキルや、いざというときの緊急対応の技術も身につけます。クラスメイト同士で協力しながら練習し、チームワークやコミュニケーション力も養います。

医療従事者に欠かせない感染予防の技術を実習します。例えば、衛生的な手洗いの手順をイチから確認したり、マスクやガウンなど個人防護具の正しい着脱方法を練習します。また、三角巾や包帯を使った応急処置の方法も学びます。さらに、地震など災害時を想定した簡単な救急法も体験し、非常時にも落ち着いて対処できる力を養います。普段は穏やかな実習室が災害現場に早変わり?緊張感がありますが、いざという時のために真剣に取り組みます。

バイタルサインとは体温・呼吸・脈拍・血圧・瞳孔の反射など、人の生命状態を示す基本的な指標のことです。実習では学生同士でペアになり、お互いのバイタルサインを実際に測定し合います。体温計や血圧計、懐中電灯(対光反射を見るためのもの)などを使い、「脈は1分間に何回打ってる?」「血圧は正常範囲かな?」と確認していきます。ただ数値を測るだけでなく、その結果から相手の体調にどんな変化があるか考える力も身につけます。毎日の健康チェックにも役立つスキルです。

ベッドに寝ている患者さんを起こして車椅子に乗せ替える、車椅子から検査台に移す、というような移乗・移送の技術も練習します。診療放射線技師は検査の際に患者さんを機械のベッドに移動してもらうことが多く、正しい介助方法を知っていないと患者さんにケガをさせてしまう恐れがあります。この実習では、2人1組でお互いに介助役・患者役を体験し、安全に体位を変えるコツを体得します。例えば、寝た姿勢(仰向け)からゆっくり座った姿勢に起こす方法や、シートを使ってベッドからストレッチャーへ滑らせる移乗法などを繰り返し練習します。身体の使い方だけでなく、「大丈夫ですか?」と声をかける優しさも忘れずに取り組みます。

BLS(Basic Life Support、基本的な救命措置)のスキルも身につけます。突然患者さんの容態が急変した場面を想定し、心肺蘇生の手順を訓練します。人形を使って胸骨圧迫(心臓マッサージ)をリズミカルに30回行い、人工呼吸やバッグバルブマスクでの換気を2回行う一連の流れを繰り返し練習します。また、AED(自動体外式除細動器)の使い方も学びます。「119番に通報してください!」「AEDを持ってきてください!」と大きな声で周囲に指示を出すところから始め、本番さながらの緊張感です。何度も練習することで、いざというときにも慌てず行動できる自信がつきます。

学内実習の意義

このように、学内実習では「感じる体験」+「磨く技術」+「支える対応力」を一体的に学ぶことができます。大阪物療大学ならではの充実した実習環境と最新設備のもと、知識・技術・そして思いやりの心を兼ね備えた診療放射線技師へと成長できるのが大きな特徴です。講義で学んだ知識を実践に結びつけ、自信へと変えていくステップとして、学内実習は学生たちにとって貴重な経験となっています。
さあ、あなたも先輩たちに続いて、プロへの第一歩を踏み出してみませんか?

豊富な臨床実習先と就職

主な臨床実習先

大阪府を中心に、京都府立医科大学附属病院・近畿大学病院・国立循環器病研究センターなど、国公立・大学附属病院を含む多数の医療機関と提携。幅広い臨床経験を積めます。

  • 浅香山病院
  • 関西医科大学総合医療センター
  • 育和会記念病院
  • 関西医科大学附属病院
  • 泉大津市立病院
  • 岸和田徳洲会病院
  • 和泉市立総合医療センター
  • 北野病院
  • いぶきの病院
  • 近畿大学病院
  • 大阪医科薬科大学病院
  • 近畿中央呼吸器センター
  • 大阪医療センター
  • 堺市立総合医療センター
  • 大阪急性期・総合医療センター
  • 堺平成病院
  • 大阪警察病院
  • 市立貝塚病院
  • 市立岸和田市民病院
  • 大阪国際がんセンター
  • 市立東大阪医療センター
  • 多根総合病院
  • 第二大阪警察病院
  • 日本生命病院
  • 阪和第二泉北病院
  • 大阪鉄道病院
  • 大阪はびきの医療センター
  • 大阪病院
  • 府中病院
  • 大阪府済生会吹田病院
  • 大阪府済生会中津病院
  • ベルランド総合病院
  • 南大阪病院
  • 耳原総合病院
  • りんくう総合医療センター
  • 若草第一病院
  • 大手前病院
  • 大野記念病院
  • 加納総合病院
  • 京都市立病院
  • 京都府立医科大学附属病院
  • 京都大学医学部附属病院
  • 済生会中和病院
  • 高井病院
  • 市立奈良病院
  • 奈良県総合医療センター
  • 高の原中央病院
  • 奈良県立医科大学附属病院
  • 和歌山医療センター
  • 和歌山ろうさい病院
  • 和歌山県立医科大学附属病院
  • 関西ろうさい病院
  • 兵庫医科大学病院
  • 市立伊丹病院
  • 兵庫県立尼崎総合医療センター
  • 宝塚市立病院
  • 沖縄県立南部医療センター
  • こども医療センター
  • 琉球大学病院