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今そして未来に役立つ診療放射線技師をめざして

今そして未来に役立つ診療放射線技師をめざして

 東北地方太平洋沖大地震で福島第一原子力発電所事故から放出された放射性物質による空気中の放射線量は、事故直後の最大値として福島第一原子力発電所周辺では1時間当たり15~150 μSv、福島県周辺県で1時間当たり1~15 μSvでした。
 これは、一般公衆が許容される1時間当たり0.11 μSv/hr(1年間当たり1 mSv)のガイドラインをはるかに上回るものでした。
 現在では、計画的避難区域(1年間当たり20 mSv=1時間当たり2.2 μSv)以外の殆どが1時間当たり0.5 μSv以下になっています。
 一度の被ばくによって明らかな症状が認められる最小値を「しきい線量」と言い、放射線による人体への確定的影響を表す指標に用います。
放射線被ばくによる眼の白内障のしきい線量は500~2000 mSvとなっています。
 従いまして、1時間当たり0.5 μSvは、人体に対して影響のない安全な値であると言えます。

 現在、東北地方における計画的避難区域では、いまだ顕著な放射線量の減少が見られません。
 今後、更に計画的避難区域(1年間当たり20 mSv)が広がらないように、福島第一原子力発電所からの放射性物質の漏れを管理することが重要です。
 このように放射線事故が発生すると、放射線を安全に管理することは大変難しいことがわかります。
 放射線は、本来、安全管理が十分されて社会に役立つ技術です。

放射線を扱っている分野は、大きく分けて2つあります。
 一つは、病院で患者さんのがんの早期発見に行う放射線検査やがんを手術しないで治す放射線治療などの診療業務の医療分野です。
 もう一つは、放射線の電離作用による農作物の品種改良や物質を透過する能力を利用して中の状態を調べる非破壊検査、研究所や原子力発電所などで放射を用いた研究や安全管理を行っている産業分野です。

 この2つの分野で取り扱う放射線の種類は、業務内容の違いと同様に全く異なっています。
 特に、病院で利用されているX線は、放射性物質から出る放射線ではなく、照明灯を点灯すると同じ様に電気のスイッチをONすることで放出されます。
 このスイッチを操作する診療放射線技師は、病院の中で安全に管理されたX線検査室や放射線治療室のみで使用しており、X線にさらされることは全くありません。

 X線が発見されて以来100年以上に渡ってX線を利用した医療技術は日進月歩を続けています。
 この間、多くの病気に対してX線検査や放射線治療が行われ、広く医療社会に貢献してきました。
 今、より高度な技術をもつ診療放射線専門技師が求められています。
 正しい放射線知識を習得して、未来に役立つ診療放射線技師をめざそうではありませんか。

大阪物療大学では、輝く放射線医療を担うあなたを待っています。

注):
1 Sv(シーベルト)=1,000 mSv(ミリシーベルト)
1 mSv(ミリシーベルト)=1,000 μSv(マイクロシーベルト)

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